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ユースアクション新聞2023.02.26

「川上から川下まで」 味の素のフードロス削減への取り組み

味の素の取り組み

製品のライフサイクルの流れを細分化して「川上」、「川中」、「川下」と表現され、2025年までに川中(原料受け入れからお客様への納品まで)のフードロスを半減、2050年までに全体でのフードロスを半減するという目標を掲げ、様々な観点からフードロス削減に向けての取り組みを行なっておられます。川上から川下まで様々なステークホルダーとの接点があるからこそ、バリューチェーン全体での解決に向けて取り組んでおられます。

「川上」での取り組み

まず「川上」とは、食糧生産、収穫後貯蔵の流れのことを指し、主にはバイオサイクル(循環型アミノ酸発酵生産)でのロスを減らす取り組みを行われています。調味料などに使われるアミノ酸はキャッサバなどを原料として発酵法により製造されています。その製造過程で、調味料にはならない、副生物が発生します。それを廃棄するのではなく、キャッサバをはじめとする原料の肥料に生かすことで、無駄のない生産工程を実現されています。また、味の素の生産活動は海を超えてタイなどの東南アジア諸国でも行われており、現地の生産者、ステークホルダーの方々と、協力体制を作って、いかに生産性を上げるのか常々試行錯誤が行われているそうです。

「川下」での取り組み

また、家庭内のフードロス問題を指す「川下」での取り組みには、近年特に力点が置かれています。「もったいないから捨てない」のではなく「素晴らしい価値があるから捨てない」という考え方を実現すべく、「捨てたもんじゃない!~TOOGOODTOWASTE~」というフードロス削減スローガンを立ち上げられました。スローガン立ち上げ以前からも会社内では環境に配慮した取り組みを行っていたのですが、消費者の間でSDGsに関する意識が高まっていることなどを受け、さらに発信力を高めるために立ち上げに至ったそうです。
野菜・肉・魚の捨ててしまいがちなところこそ価値があるという驚きを、エクスクラメーション(!)をモチーフとしてカラフルにデザインしたロゴや、味の素のフードロスへの熱い思いを記したステートメント作成など、取り組みを広めるための施策が多方面から行われています。具体的な活動内容として、昨年10月の食品ロス削減月間にあわせて、フードロスフェアを開催しました。あまりがちな食材をおいしく使い切るレシピ・アイデア発信と会社としての取り組み認知拡大を目的とし、吉本芸人「もう中学生」さんを起用した動画を作成・PRを実施されました。同社アカウントからのみならず、参加芸人の方からも同じくSNS上での発信を行っていただくことで、幅広い層への認知拡大を達成されました。このような他団体とのコラボに加え、今後は店頭での販促に加えて、デジタルでの発信活動にもさらに力を入れていきたいようです。
「川下」での廃棄を減らしていくために消費者が意識しておくべきこと

家庭内フードロスのうち、最も多くを占めるのが「手付かずのまま捨てられてしまう食材」の割合だそうです。消費者の方への調査の中でも「冷蔵庫の中身を確認しないで、気づかなかった」というような声も多く、意図せず廃棄を産んでいる現状があります。
買い物前に冷蔵庫の中身を確認することや食品を長く保たせる保存方法などといった、テクニックやアイデア面についても意識を向け、習慣化していくことが効果的かもしれません。

読者の方にメッセージ

フードロス削減のため、川下の行動の変容に力を入れております。製品を作り、販売する立場として、わかりやすい情報を今後とも発信していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。