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ユースアクション新聞2022.07.05

世界で起こっている問題を児童と一緒に考える!子どもの目と芽を育む授業

立命館小学校で英語の授業を担当されてい る三ツ木由佳教諭に、授業ではどのように SDGs を扱っているのか、お話をお伺いしま した。


––– SDGs に関することを授業で扱おうとした きっかけはなんですか?
三ツ木先生 「真の国際人を育てる」ために、私が 担当する英語科では、子ども達が世界の課題に目 を向け、異なる文化の人と協働する力を育みたい と思いがありました。そこで SDGs ありきの授業 というよりは、SDGs を教材の幅を広げるための ツールとして使おうとしたのがきっかけです。

– – – 生徒(児童)さんには、どのような思いを持って授業をやっていらっしゃいますか?
三ツ木先生 私としては、子どもが将来いろんな 人と関わる中で「自分もこの問題に対して何かで きるかも」と行動するための「芽」を育てたいです。 例えば、中学生の時に立命館中学校高等学校の食 堂で「TABLE FOR TWO」に取り組んだ卒業生が、 小学校に来てお話ししてくれたのですが、それを 聞いて実際に「おにぎりアクション」をやった子 がいました。他にも、プラスチックごみ問題を授 業で知って、給食で使うビニール袋を新聞紙に代 用できないかと行動した子もいました。アクショ ンを起こす子もいれば、そうでない子もいて、反 応はそれぞれです。何よりも授業で得られた気 づきが、中学校や高校、または、もっと先の人生で、
「あの時やったことと繋がっているな」と子ども 達の中で、新しい気づきや発見に繋がればいいな というのが一番大きい思いです。

––– どんなことを意識して授業を準備していますか? 三ツ木先生 私は「授業で教える」よりも、一緒 に考えるきっかけにしようと思っています。世 の中はどんどん変わっており、教員自身が情報の アップデートを続けていく必要があります。教 材については、子どもに知ってほしいと思うもの を英語の読み物として書き直すなど、ゼロベース で作っています。他にも、SDGs の取り組みをして いる方と子どもたちが直接繋がって話を聞く機会も作っています。木のストローを作っている「ア キュラーホーム」という会社にいる立命館大学の 卒業生の方と繋がって、社会科の授業で取り扱う など、いろんな先生方に声をかけて教科連携しな がらやっていますね。(取材当時:2021/07/28)